現代人の食生活は「糖質にまみれている」と言われるほど、私たちは、日頃から知らず知らずのうちに糖の多い食べ物ばかりを摂取しています。
糖質の多すぎる食生活は生活習慣病を招くだけでなく、気分や肌のコンディションまでにも悪影響を与えるもの。
そこで、最近注目されているのが適正糖質を心掛ける生活を現す「ロカボ(ローカーボ)」というワードです。
ここでは、今注目されているロカボの基本的な知識やロカボ生活のために心掛けたい食事方法、ポイントなどについて、余すところなくご紹介していきましょう。
「適正糖質」で健康を目指すのがロカボ
ロカボとは、一般社団法人 食・楽・健康協会の登録商標。
『おいしく楽しく適正糖質』というロカボ公式ページのキャッチフレーズからわかるように、毎日の食生活の中で摂取する糖質を上手に制限し、毎日を健康で楽しく過ごすことを目指す象徴的なワードです。
ロカボでは、1食あたりの糖質量を20~40g程度に制限し、1日で最大130g前後に抑えるのが基本です。
食・楽・健康協会は、1食で摂取する糖質量を20~40gにするという、適正糖質を提唱しています。
参照:https://locabo.net/about/
私たちが普段口にしている食事は、糖質だらけ。
ラーメンやうどん、カレーライスや丼物など、日本の食文化を代表する数々のメニューは、そのほとんどが炭水化物で占められているし、仕事や家事、子育てなどで忙しいと食事に時間をかけることができず、すぐにおなかがいっぱいになる糖質の多い食事ばかりになりがちです。
また、街中には「食べ放題」「メガ盛」「スイーツバイキング」など、さまざまなサービスを提供するお店が軒を連ね、いつもたくさんの食べ物に囲まれている現代人は、糖質だけでなくエネルギー過多だともいわれています。
ロカボは、糖質の摂りすぎによる急激な血糖値上昇に起因するさまざまな体の不調を予防することを目的としていますが、摂取するものやカロリーを制限するのではなく、適正糖質を心掛けることよって、食事を楽しむことを大切なことと位置づけ、健康的に楽しく暮らそうという考え方だそうです。
ロカボの考え方が支持されている理由
■糖質過多は病気や肌トラブルを招く
糖質の多い食事は、血糖値の急上昇を招きます。
血糖値が上昇すること自体は悪いことではなく、むしろ糖質は体のエネルギー源であり、一定のバランスを保ち続けることで精神が安定するなどのいい作用を持つもの。
しかし、急激に上がることはさまざまな健康リスクに関わるのです。
血糖値が上がると、それを下げるために大量のインスリンが分泌されますが、毎度の食事で糖質が多すぎるとインスリンがうまく作用しなくなるため、なかなか血糖を下げることができなくなります。
この状態が長く続くと血管を痛めて高血圧や動脈硬化、心筋梗塞などを引き起こす原因になる可能性があるのです。
血管が衰えると肌にも悪影響が及びます。
肌の隅々まで栄養が行き届かなくなり、血流悪化で代謝が下がるためターンオーバーが乱れ、シミやくすみが現れやすくなるとか、老廃物が詰まりやすくたるみが起こるなど、老け顔を促進させる原因に。
糖質の摂りすぎは、健康にも美容にも悪影響を与える大きな要因になるため、これらの予防も含め、適正糖質を心掛けるロカボが注目されているのです。
■ロカボで得られる効果とは
ロカボでは、適正糖質を心掛けることで血糖値の急上昇を抑え、糖尿病や高脂血症、高血圧の改善など、病気の予防に役立ちます。
また、糖質制限はダイエットにも効果が高く、2008年にイスラエルの研究者によって行われた肥満患者に対するDIRECT試験に基づく研究論文では、カロリーや脂質を制限するよりも高い減量効果が得られたとしています。
糖質制限により血管が健康になることで、肌細胞に水分や栄養が行きわたり肌のコンディションが良くなるだけでなく、血流が改善されるので血色のいい肌色が実現。
ターンオーバーの周期が整うことでシミやくすみの原因となるメラニン色素が肌に留まりにくくなり、美白や美肌効果も期待できます。
ロカボ生活を上手に進めるポイント
心掛けたいポイントは、たった3つ!
・ご飯はいつもの半分にする
・脂質やタンパク質はたっぷり摂ってOK
・低糖質甘味料で糖質制限
炭水化物は全くとらないと集中力や筋力の低下を招くので、注意が必要です。
また、エネルギー不足が続くと代替エネルギーとしてケトン体が生成されますが、これは、体臭や口臭を強める原因になり、腎臓の働きをも低下させて体に大きな負担に。
健康にも支障をきたすので、適量は必ず摂りましょう。
肉や魚などのたんぱく質は、血糖値の上昇を抑える働きがあり、脂質にも同じような効果があります。
ただし、摂りすぎはカロリーオーバーやコレステロールの増加につながるので、ほどほどを心掛けてください。
甘みは、白砂糖ではなく、ロカボ食品の中にもある「ラカントS」のような人工甘味料や、糖質の消化・吸収を穏やかにする作用のある希少糖を使った国内外で注目の甘味料「レアシュガースウィート」などを取り入れることで、おいしく糖質制限を進めることができます。
◆糖質は脂質と一緒に摂る
糖質と脂質を摂るというのは、一見カロリーが高く体に悪いというイメージを受けますが、実は血糖値の上昇を防ぐ組み合わせです。
例えば、シンプルな白飯よりもカレーライスやチャーハンの方が血糖値の上昇が緩やかなので、ロカボを実践している人には後者がおすすめ。
そばやうどんも、かけそばなどのように食べるのではなく、天かすやてんぷらのトッピングをして食べることの方が血糖値対策に有効だと言えます。
◆食べる順番に気を付ける
血糖値の上昇を抑えるためには、まず繊維の多いものから食べると効果的です。
例えば、メニューがハンバーグだとしたら、初めに付け合わせの野菜やサラダ、次にハンバーグ、最後にご飯やパンを口にするという順が理想。
炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素の中で、最も血糖値が上がりやすいのが炭水化物です。
脂質は、カロリーの高さから血糖値も急上昇させると誤解されがちですが、実は三大栄養素の中では最も血糖値の上昇が緩やかで時間のかかる栄養素。
糖質の多いごはんやパンから食べると、急激に血糖値が上がりやすくなるので、野菜やたんぱく質である肉、魚から食べて、最後に炭水化物を食べるようにしましょう。
まとめ~ロカボには食事を楽しめるメリットがいっぱい~
適正糖質を心掛けることを提唱し、おいしく健康に過ごすための取り組みは、現代人の私たちが進んで実践したいものばかり。
一日に摂取する糖質さえ制限すれば、カロリー制限はなく、肉などのたんぱく質や脂質など好きなものをたっぷりと食べることができ、ストレスなく続けることができるのが最大のメリットです。
ロカボマークのついたロカボ食品を利用するのもおすすめで、健康づくりやダイエットに前向きに取り組むことができます。
ロカボマーク商品は全国のコンビニやスーパーで販売されていて、糖質が抑えられていながらもおいしく食べられるものばかり!
食事は、人の体を作る大切な要素です。
健康や美容、アンチエイジングにも深くかかわるからこそ、普段の食事で摂取する糖質の量に気を付けて、健康的で美しい体作りを目指してくださいね。
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