「グルテンフリー」という言葉を知っていますか?
最近女性の間で「グルテンフリーダイエット」というダイエット法が人気でもあります。
「グルテン」とは、小麦・大麦・ライ麦などから生成されるタンパク質のこと。
私たちの生活の中に小麦からつくられている食べ物はたくさんありますが、グルテンを含む小麦などをを摂取しない食事法がグルテンフリーです。
グルテンフリーをすることによって体にどのような影響が表れるのでしょうか。
体質などの個人差はありますが、「体重が落ちた」「ニキビが改善した」「疲れにくくなった」など嬉しい効果を実感している人が多いようです。
今や美容を気にかけている海外セレブやモデルだけじゃなく、スポーツ選手などのアスリートも実践しているほどその効果には期待ができます。
今回は気になるグルテンフリーの効果と、グルテンフリー行うにはどうしたらいいのか詳しいルールを紹介します。
この記事でわかること
グルテンフリーとは?その効果について
グルテンフリーとは簡単に言えばグルテンを含む食材や加工品を食べない食事法のことを言います。
その他にもライ麦や大麦にもグルテンが含まれていますが、一番多く含んでいるのが小麦粉です。
小麦粉に含まれるタンパク質「グルテニン」と「グリアジン」に水分を加えこねることで、粘りやコシがでてグルテンという成分になります。
これがうどんやパンのもちもち感を出しているのです。
私たちはほとんどの人が常日頃から小麦製品を摂取しています。
パンやパスタ、クッキー、シチューにビールなど毎日食べている方も多いのでは。
グルテンフリーではこのような小麦製品を食べないようにしなければいけませんが、変わりに食べられるものもたくさんあります。
そのことについては後ほど説明するとして、まずはグルテンフリーで得られる効果について知っておきましょう。
<グルテンフリーによって得られる効果>
〈美肌効果〉
小麦粉に含まれる「アミロペクチンA」という成分がシミやシワ、たるみなどの原因になり、肌の老化を進行させてしまいます。
グルテンフリーによって小麦粉を摂らなくなると肌の老化の進行を止め、肌荒れやニキビの改善に繋がるのです。
〈便秘解消効果〉
グルテンを摂りすぎると便秘になるという作用があります。グルテンを摂らなくなると腸に溜まっていた老廃物が体外へ排出されるようになり便秘解消になります。
便秘が解消されることで血行が良くなり、美肌にも繋がってくるのです。
〈集中力アップ、体力アップ効果〉
アミロペクチンAには血糖値を上昇させる作用があり、上がった血糖値は急激に下がりそれにより体がだるくなったり、疲れやすくなったりします。
グルテンフリーをすることでこのようば症状が落ち着き、血糖値の上昇も緩やかになるので集中力や体力アップに繋がるのです。
〈体への効果〉
グルテンが及ぼす影響は腸内の炎症と関わっていて、腸の消化吸収機能が低下するとさまざまな症状を引き起こしてしまいます。
その他にも、
・花粉症の改善
・肩こりの軽減
・頭痛の改善
・鼻炎の改善
・イライラしにくくなった
・不妊が改善された
・胃もたれがなくなった
などグルテンフリーによってこのような効果を得られたという例もあります。
そもそもなぜグルテンフリーが注目されるようになったのでしょうか。
それはグルテンのアレルギー症状で、消化不良や吐き気を引き起こすなどの症状が出る可能性があることが分かったからです。
しかし、大抵の方がグルテンが原因で体調不良になっていると気づきにくく、この状態のままという方が多くいるのだとか。
気づかずに摂取を続けてしまうと症状がひどくなり「セリアック病」という病気に繋がってしまうほど、怖いアレルギーなのだそうです。
セリアック病とはグルテンを摂取することで小腸が敵が侵入したと勘違いし、自らの小腸を傷つけて腸から栄養を吸収できなくなるという自己免疫疾患のことをいいます。
グルテンフリーはグルテンにアレルギーを持つ方のために考えられた健康法なのです。
それが上記のような効果があることも広まり、たくさんの人が健康や美容のために実践するようになりました。
グルテンフリーのOK食材とNG食材って?【グルテンフリーのルール】
私たちの食生活にはグルテンを含んだものがたくさんあり、グルテンを全く食べないというのは意外と難しいのです。
グルテンを使っている食材にはパンやパスタ、シリアル、ビール、カレー、クッキー、シチュウ、麦茶、ドレッシング、麦味噌など加工品にはほとんど小麦粉が使われています。
グルテンフリーを実践するならこのようなものを食べないようにしなければいけません。
ですが、グルテンが含まれないものもたくさんあります。
まずは何を食べてOKなのか把握するところからはじめましょう。
<食べたらNG!グルテンが含まれるもの>
・パン
・パスタ、うどん、そうめん、ラーメンなど小麦粉が原料の麺類
・お好み焼き、たこ焼き
・ルーを使ったシチューやカレー
・衣がついたフライ、天ぷら
・クッキー、ケーキ、ドーナッツ
・グラノーラ
・ビール
など小麦が原料のもの。
<食べてOKなもの>
・米、玄米、雑穀米
・十割そば、春雨、フォー
・豆、ナッツ類
・米粉
・肉、魚、野菜
・フルーツ
・大豆製品
・卵、乳製品
・海草類
・ワイン、日本酒
・チョコレート、アイスクリーム
など小麦が使われていないもの。
これらを見てみるとグルテンは洋食に多く含まれ、和食には含まれているものが少ないことが分かりますね。
グルテンフリーを行うなら和食中心にするといいでしょう。
パンやパスタなどが食べたいときは小麦粉ではなく、米粉を使ったものを選ぶとグルテンが含まれていないので食べることが可能。
またグルテンフリーを実践している女性の間で、卵を使ってつくるグルテンフリーパン「クラウドブレッド」を手作りするのが流行っています。
このように、グルテンフリーが世界的に広まってグルテンを含まない製品やレシピがどんどん増えているのです。
【クラウドブレッドのレシピはこちら↓↓】
グルテンフリーを行うときの注意点
私たちの食生活の中にはグルテンを含む食品が多く、現代の食文化でグルテンを全く摂らないというのは難しいものです。
ですが近年では、小麦粉にかわる米粉やコンスターチ、片栗粉、タピオカ粉などがあり、これらはグルテンを含まないのでアレルギーの心配もありません。
しかしこれらにも欠点があり、血糖値が上がるという心配があります。
それによりグルテンによって引き起こる症状ではなく、違う病気を引き起こす可能性があるのです。
また、グルテンを含む食材にはミネラルやビタミン、アミノ酸などの栄養素が含まれているものが多いので、そのような栄養素が不足しないかという心配の声も上がっています。
グルテンを取らなければOKということではなく、栄養バランスの取れた食事を意識しましょう。
グルテンにアレルギーがない方がグルテンフリーを行うなら、摂取量を減らしていくことから始めるのがオススメ。
グルテンフリーをすることで必ず健康になったり痩せたりするとは言い切れません。
あくまで健康になるための1つの方法として考えて、ストレスにならない程度で行いましょう。
グルテンアレルギーとは?セルフチェック方法
グルテンアレルギーはグルテンを含む食品を食べた時に引き起こされるアレルギー反応のことで、さまざまな症状があります。
摂取した後すぐに不調が現れるのが特徴なので分かりやすいアレルギーでもあります。
<グルテンアレルギーの主な症状>
・顔、背中、二の腕などに湿疹が現れる
・胃部の不快感
・下痢や便秘
・めまい
・頭痛
・関節痛
・情緒不安定
・生理周期の乱れ
分かりやすい症状としては湿疹などの体への影響ですが、グルテンアレルギーの場合は情緒不安定という精神面にも影響する症状があるのがやっかいな特徴です。
症状が酷い場合は鬱病のように酷く気落ちした状態になってしまうケースもあります。
目に見えて分かりずらい症状もあることから自覚症状がない人も多いようです。
この不調の原因がグルテンであることに気がつきにくいのも、グルテンアレルギーの特徴といえるでしょう。
ですがこれらの悩みがある方がグルテンを絶ったことで、身体が楽になったと不調の改善が見られた人が多いのです。
他の原因にもあてはまる特徴なので、まずはグルテンが原因かどうか確認する必要がありますね。
病院で血液検査や遺伝子検査を用いて調べることも可能ですが、まずは自分でもできるセルフチェック方法を実践してみるのもおすすめ。
セルフチェック方法は簡単で「グルテンフリー生活を2週間行う」というもの。
2週間徹底的にグルテンを含む食材を食べないようにします。
そして2週間後にグルテンを含んだ食材を食べます。
そして上記のような症状が現れればグルテンアレルギーである可能性が高いでしょう。
普段から下記に思い当たることがあればグルテンアレルギーの可能性があるので詳しく調べてみることをおすすめします。
<グルテンを含む食べ物を食べた後に起こる不調>
・体調がスッキリしない、倦怠感がある
・頭痛がする
・背中、二の腕、顔にブツブツができる
・お腹の調子が悪くなる
・気分が落ち込んでやる気がなくなる
・気分が落ちたりイライラと腹を立てたり気持ちが不安定
・風邪を引いた時のような関節痛
・めまいがして立っているのが辛い
・便秘気味、膨満感
グルテンを含む食べ物を摂取した後にグルテンアレルギーの重度の症状が見られるという方は、医療機関でしっかり検査して治療するのがおすすめです。
さらなる合併症を引き起こすこともあるので、軽く見ずに診察を受けましょう。
またグルテンアレルギーよりももっと遅く同じような症状が現れるグルテン過敏症というものもあります。
すぐに症状が現れないからといって安心はできません。
痩せると話題!グルテンフリーダイエットとは
グルテンを含む食べ物(小麦製品)を食べると食欲を促進させる「グリアジン」という物質が影響して、小麦製品を食べれば食べるほど「もっと食べたい!」と感じてしまいます。
糖質が高いことと食欲を増進するという点が小麦の太りやすい理由です。
グルテンフリーダイエットを行うことで糖質制限ができること、食欲増進を抑えるので高いダイエット効果を発揮します。
グルテンフリーを行うだけで痩せた!という方も多くいるのです。
ダイエット効果だけでなく、下記のような美肌や健康にも効果的で一石二鳥ですね。
◆小麦製品は体を冷やす食べ物なので、グルテンフリーダイエットをすることで冷え性の予防、改善になる。
◆グルテンは小腸の壁を傷付ける為、グルテンフリーの生活をすることで小腸へのグルテンの影響がなくなり腸の働きが正常になり、免疫力の向上や肌荒れの予防改善に効果がある。
◆腸の活動が正常になると便秘の改善にもつながり、美肌の維持や吹き出物の予防にも効果的。
◆小麦を焼いて作る「きつね色」の食べ物にはAGEという老化促進物質が含まれる。グルテンフリーにすることで老化物質の摂取が大幅に減るので、エイジングケアに効果的。
◆血糖値の急激な変化が起こらなくなり食事後の急な眠気、倦怠感を防ぐ。集中力が低下するのを予防する。
効果的なグルテンフリーダイエットの方法
グルテンフリーダイエットのやり方は、単純にグルテンを含む食べ物を食べないようにすることです。
グルテンをとらないようにすることが必要なダイエット方法なので、小麦製品は排除するということが必須です。
小麦製品はパン、うどん、ラーメン、パスタなどが挙げられますが、小麦は私達食生活に深く関わっていて、見た目では小麦と分からないような食べ物もたくさんあります。
例えばグラタンのホワイトソースは小麦粉を使っているとか、蕎麦は小麦粉も混ぜて作られているとか、気付かないところで小麦を摂取してしまっているんです。
ですから、食材を買う時には原材料の一覧を見て小麦、グルテンが使われていないか確かめる習慣をつけましょう。
グルテンフリーダイエットでは主食はお米にします。
お米は小麦が含まれないですから安心です。
ただ、糖質を含む食べ物なので食べ過ぎは禁物。
そして、おかずの肉や魚は手のひら大の大きさくらいでそれ以上は食べ過ぎないこと。
肉の脂身は健康と美容に良くないので、脂身のついている肉は極力脂の部分を外して食べてください。
野菜は糖質の高いイモ類は控えめにして色々な種類の野菜を好きなだけ食べてOK。
そして、お味噌汁やスープなどの汁物もつけましょう。
ごはん・おかず・汁物のセットが基本の組み合わせです。
<女性は体の周期でダイエット効果が変わる>
生理中や生理後の体の変化に合わせてメニューを変えることでより高い効果を得られます。
特に痩せやすいのは生理後の2週間。
このタイミングで徹底してグルテンフリーダイエットを行えばスムーズに痩せられるでしょう。
生理周期はリセット期とダイエット期の2つに分けます。
リセット期は生理前1週間から生理期間中。
この時期はダイエット期にしっかり痩せられるようにするための体質づくりとして、タンパク質をしっかり摂取し筋肉を増やし代謝を上げるのが効果的です。
<リセット期>
朝食…フルーツジュースや野菜ジュース、温かい飲み物
昼食…基本のセット(ごはん、味噌汁、肉や魚のおかず、野菜)
夕食…基本のセット
ダイエット期は生理後2週間の期間のことを指します。
<ダイエット期>
朝食…フルーツジュースや野菜ジュース、温かい飲み物
昼食…基本のセット
夕食…スープや味噌汁、野菜料理(サラダ、蒸し野菜など)
このように、リセット期と違って夕食はスープや野菜などカロリーの少ないメニューになります。
夕食を抑えることで一気に痩せるということですね。
※忙しい、時間がないなどで生理周期に合わせた食事をとるのは難しい方も、日ごろからグルテンを含む食べ物をなるべく避けるような生活をしていれば自然とグルテンフリーダイエット生活ができます。
グルテンを避ける生活をすることでゆっくりではありますがダイエット効果も得られるので、無理をして周期に合わせずできることから始めてみてください。
まとめ~グルテンフリーがもたらす効果はたくさんあるが注意も必要!~
私たちの食生活に身近にあるグルテンですが、体にもたらす影響がこんなにあるとは驚きですね。
グルテンにアレルギーがない方でも、グルテンフリーを行うことで体の調子が良くなったという結果もあるのです。
グルテンフリーを行うならきちんとした知識を身に付け、グルテンのメリット・デメリットを知っておきましょう。
パンやパスタが大好物という方も多いと思います。
ですが少しずつその量を減らすことで、美容や健康にいい効果を得られるかもしれません。
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