巻き髪だけでなく、ツヤのあるストレートヘアを作るのにも役立つヘアアイロンやコテ。
コテはとても高温になるので、使用中に首や顔、特におでこや頬などに触れてしまい火傷をしてしまった経験がある方は多いのではないでしょうか?
筆者もサイドの髪を巻いている最中に顎の下にうっかりコテが触れてしまい、その熱さに思わず手を放してしまってあわや脚も火傷しそうになったことも。
今回は、ヘアアイロンやコテで火傷をしてしまった時の応急処置と、跡を残さないためのセルフケア、火傷の段階からみる皮膚科に通う場合の判断基準などをご紹介します。
この記事でわかること
ヘアアイロンやコテで火傷!応急処置はマスト
「熱っ!」思わず叫んでしまうくらい、ヘアアイロンやコテが肌に触れた時の熱さは衝撃ですね。
ヘアアイロンやコテの温度は低く設定していても100℃~くらいあるので、ちょっと肌に触れただけでも火傷してしまいます。
また、髪に対して使うため、首や顔、特におでこや頬など目立ちやすい部分の火傷が生じやすいのが特徴。
もし火傷してしまったら「ほんのちょっとだから」と放置せずに、すぐに応急処置をすることが大事です。
ちゃんと応急処置を行うことで、火傷が治りにくくなることを防ぐことができます。
まず、とにかく冷やします。
直接氷や保冷剤をあてたり、氷水に患部を浸すのではなく、患部をシャワーや水道の弱めの流水で冷やします。
冷やす時間は長ければいいように思ってしまいますが、5分以内にとどめ患部がふやけないようにしましょう。
流水で冷やすのが難しい場合は、ケーキなどについている保冷剤を直接あてるのではなく、濡らしたハンカチやタオルに包んで冷やします。
この場合は30分以内にとどめてください。
なお、火傷については消毒は必要ありません。
消毒をすると、かえって傷跡が残りやすくなることがあるので要注意。
冷やしたら、患部を乾燥させないようにワセリンなど保湿剤を塗っておきます。
この時、手をしっかりと清潔にしてから塗るように注意してください。
その場にワセリンがない場合はラップでガードするのもおすすめです。
皮膚のバリア機能の代わりを果たしてくれます。
キズパワーパッドなどの保護シートやガーゼはパッドをはがすときに皮膚も一緒にはがれてしまう場合があるので、火傷の程度や範囲を見てから使うようにしましょう。
応急処置を行った後、しばらくすると痛みは引いていきますが、もし痛みや水ぶくれなどが出てきたり、不安な場合は皮膚科や形成外科を受診しましょう。
コテの火傷で皮膚科を受診する場合の判断基準
火傷には1~3の段階があり、以下のような状態になります。
【1】1度(Ⅰ度)
表皮のみの損傷。皮膚が赤くなり、ヒリヒリと痛みます。
色素沈着することは少なく、治りも早目です。
日焼けもこの段階に分類されます。
【2】 浅達性2度(Ⅱ度)
表皮の基底層、真皮の上層までの火傷です。水ぶくれが発生し、皮膚がただれて強い痛みがあります。
色素沈着もありますが、ケアをちゃんとすれば火傷後はあまり残ることはないでしょう。
【3】深達性2度(Ⅱ度)
真皮の深層まで損傷する火傷です。
水ぶくれやびらんなどが起こり、跡が残りやすいレベルの火傷です。
【4】3度(Ⅲ度)
これ以上の火傷の場合はかなり深い組織まで損傷しており、皮膚が白く壊死していることもあります。
壊死してしまうと神経も損傷しているため、痛みを感じない場合も。
コテでの火傷は、熱さを感じたらすぐにコテを離すことが多いことから、Ⅰ度の火傷でとどまり、深い火傷になることは比較的少ないと言われています。
しかし決して軽く見ることはせず、もし水ぶくれができたり、色が白っぽくなった場合は必ず病院を受診してください。
病院では、感染症を防ぐために抗生剤入りの軟膏が処方されることが多いようです。
コテで火傷した場合の跡を残さないセルフケア方法
火傷の傷は、応急処置や病院での対応がちゃんとしていても、時間と共に深まってしまったり、細菌感染を起こしてしまう場合があります。
このようなことを防ぐためには、市販の薬剤は使用せずケアはシンプルにとどめましょう。
①患部を清潔に保つ
1日に1回以上は流水で洗い、患部を清潔に保ちます。
②水分と油分を補う
火傷を負った皮膚が完全に元の状態に戻るまでには、年齢や肌のターンオーバーの期間にもよりますが、それなりに時間がかかります。
炎症を起こした皮膚は乾燥した状態になっているので、表面の患部の痛みや腫れが引いた後は敏感肌用の化粧水や乳液でケアするようにしましょう。
メイクについてはしばらく控えてください。
③紫外線をあてない
日焼けも軽い火傷の一種です。
つまり、日光に当たると皮膚は炎症を起こします。
やけどの跡をさらに炎症させてしまうので、マスクをしたり、パッチを当てるなどして、患部を太陽の光の下にさらさないようにしてください。
④触らない
傷が治ってくると、幹部が痒くなることがあります。
かさぶたができてもはがしたり、こすったりしないようにしましょう。
⑤食事で必要な栄養を摂取
火傷を負った場合は傷の回復のために、水分・たんぱく質・ビタミン・ミネラルを含む食品を積極的に摂るようにしましょう。
まとめ~コテの火傷を跡にしないためには応急処置が重要~
とても熱くなるヘアアイロンやコテでさわってしまった火傷は、適切な応急処置やケアが必要です。
軽く考えているとなかなか治らなかったり、跡が残ったりする場合がありますので、場合によっては皮膚科の受診もためらわずに行ってくださいね。
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