界面活性剤は悪者じゃない!化粧品への役割や肌への影響とは

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  • 投稿者 : ReBON  
  • 公開日:2018/08/20

「界面活性剤」と聞くと肌に悪い、体に悪いというイメージする方も多いでしょう。

悪いイメージの界面活性剤ですが、化粧品において必要な働きをすることも。
界面活性剤が必要不可欠なアイテムもたくさんあるのです。

今回は界面活性剤とは何か?界面活性剤の役割や種類肌に与える影響などを詳しく紹介していきたいと思います。

そもそも界面活性剤とは何か


界面活性剤とは、2つの異なる物質と物質の界面に働きかけ性質を変化させるものです。

例えば水と油は性質が異なるので、混ざり合うことができません。
そこでその2つを混ぜるために使われるのが界面活性剤です。

界面活性剤には水になじみやすい性質の「親水基」と油になじみやすい性質の「親油基(疎水基)」の2つの特徴があります。

水と油に界面活性剤を合わせることで、これらの特徴的な部分がそれぞれに馴染むことで2つが混ざるようになるのです。

このことにより、乳液やクリームのような水と油がまざった化粧品が安定した状態で市場に出回ることができるということ。

界面活性剤が使われた私たちの身近なものは台所洗剤やシャンプー、石鹸などの汚れを落とすのに役立つものや、化粧品や医薬品などにも使用されています。
食品などに表示されているのは界面活性剤ではなく乳化剤として表示され、アイスクリームやマヨネーズ、マーガリンなど乳化が必要とされているものには乳化剤が使われています。

界面活性剤には天然ものと合成(人が作ったもの)のものがあります。
私たちが身近に使っているものは安全性や効果が高い合成界面活性剤が主流。

天然ものは酸化しやすい、効果があまりない、腐りやすいという欠点があり肌に悪影響を与えてしまう可能性が高いことや質のいい化粧品が作れないというデメリットがあるため合成界面活性剤が主流になっているのです。

界面活性剤の主な働き


・洗浄作用
 メイクなど肌や髪の毛に付着した汚れを親油基がつつんで、親水基が水に馴染ませて洗い流しやすくします。

・乳化作用
 水と油が混ざり合った状態を「乳化」といいます。 
 水にも油にも馴染みやすい性質をもった界面活性剤は乳化物(エマルジョン)には必須です。 

・浸透作用
 服などには水などを弾くように界面張力があります。(私たちの肌も同じ)
 普通なら水に浸してもなかなか浸透しませんが、界面活性剤を使うことでなじみをよくする「湿潤」という働きが界面活性剤にはあります。

・分散作用
 粉状のものを水に入れても水面に浮いて混ざることはありません。
 しかし界面活性剤を使うことで界面活性剤の分子が粉体につっくき水中に混ざる作用を分散といいます。

この4つの作用が働くことで、汚れを落とす効果や化粧水などの浸透を良くし美肌に導いてくれる効果などが期待できるのです。
つまり、界面活性剤は化粧品をつくるうえでとても重要な働きがあるのです。

界面活性剤の種類


界面活性剤は水に溶かし電離することでイオンとなるイオン性界面活性剤とイオンにならない非イオン界面活性剤の2つに分かれます。

さらにイオン化した状態によってさらに分類され、それぞれに特徴や役割が異なります。

【アニオン界面活性剤(陰イオン)】
親水基の部分が電離し陰イオンになる界面活性剤です。合成洗剤に多く使われています。
泡立ちがよく、洗浄力が強いのが特徴でシャンプーや洗顔料など私たちが生活する上で一番利用している界面活性剤です。

【カチオン界面活性剤(陽イオン)】
親水基の部分が電離し陽イオンになる界面活性剤です。
固体表面に強く吸着、柔軟性、帯電防止性、殺菌性などの特徴がありリンスやコンディショナー、整髪料、化粧品、柔軟剤、消毒剤などに使用されています。

【両性界面活性剤(アンホ)】
陰イオンと陽イオンの両方の働きを持った界面活性剤です。
界面活性剤を混ぜたものがアルカリ性なら陰イオンの働きをし洗浄力を発揮します。
酸性なら陽イオンの働きをし、殺菌力を発揮するのです。
この界面活性剤は洗浄力や起泡力を高める補助剤として使われます。

【非イオン界面活性剤(ノニオン)】
水に溶けたときにどのイオンにもならない親水基を持ち、水の硬度や電解質などの影響を受けにくい、泡立ちが少ない、温度の影響を受けやすいという特徴の界面活性剤です。
衣料用洗剤などに使用されたり、他の界面活性剤と組み合わせることができさまざまなものに用いられています。

化粧品に界面活性剤が必要な理由と肌への影響


界面活性剤の働きは含まれているものによって違ってきます。
女性なら毎日使う化粧品にも界面活性剤は含まれています。

肌につけるものだから大丈夫なのかな?という不安もあるでしょう。
しかし化粧品にも界面活性剤は必要不可欠です!

化粧品に使われる材料には水性と油性にものが多く使われているため、これらを分離させずに混ぜ合わせる働きが必要になってきます。
界面活性剤は両方を均一に混ぜることができるため、高品質で安定した化粧品ができるのです。

界面活性剤が使われている代表的な化粧品はこちら。

・乳液や美容液
界面活性剤の乳化作用により、美容成分を含んだ水分と油分などを馴染ませることができなめらかな感触を作ってくれます。
さらに肌の奥まで潤いを浸透させる効果などもあり、乳液や美容液には欠かせない役割を持っているのです。

・ファンデーションや日焼け止めなど
ファンデーションを作るときに、紫外線反射材や顔料などの粒子を均一に散らばして製品の機能を上げる働きに界面活性剤が活躍します。
そのため使用時にはなめらかで肌になじみやすくなるのです。

・メイク落とし
ただの水やお湯ではメイクを落とすことはできません。
界面活性剤を含んだ洗顔料を使うことで顔をすすぐ水(お湯)とメイクの油汚れを中和させメイクを落とすことができるのです。

・シャンプー
シャンプーに含まれる界面活性剤は整髪料の油や皮脂油など、お湯だけでは落ちない油汚れを落とし、さらに髪に再び汚れが付かないようにする効果があります。

上記のように、界面活性剤は化粧品においてとても重要な働きをしています。
しかし界面活性剤の中でも肌への影響が心配されるものも。

・高級アルコール系(ラウリル何とかやラウレス何とかと記名)
・石油系(何とかスルホン酸と記名)

これらが含まれた化粧品は肌への刺激となり、悪い影響を与えかねないと言われています。

肌への影響には

①シミやシワの原因
②乾燥をまねき敏感肌になる
③ニキビなどの肌トラブルを引き起こす

などがあげられているため、化粧品などを購入する際は高級アルコール系や石油系が含まれていないかのチェックが必要です。

これらの悪影響が懸念され、「界面活性剤=肌に悪い」というイメージに繋がってしまっているのが現状ですが、全ての界面活性剤が悪者という訳ではないという点を抑えておく必要があります。

まとめ~界面活性剤と上手く付き合おう~


界面活性剤がここまで私たちの生活に使用されていたとはビックリですね。
悪者扱いの界面活性剤ですが、私たちの生活には欠かせないもの、美容化粧品にも欠かせないものだったのです。

もし化粧品が肌に合わないときは界面活性剤の成分が合っていない可能性もあります。
化粧品を購入するときは界面活性剤にも注意してみてください。

界面活性剤のことをきちんと知り、上手に付き合いながらスキンケアや毎日の生活をしてみましょう。

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