おでこのニキビは繰り返しやすいニキビのひとつです。
人と話す時におでこにニキビがあると、「ニキビ見られてないかな」と気になってしまいますよね。
また、ニキビがあると不潔な印象にならないか…というのも心配なところ。
ひとつあるだけで悩みになってしまうおでこのニキビの原因や自宅でできる改善方法、皮膚科で行われる治療法についてご紹介します。
おでこにできるニキビの原因
おでこにできるニキビにはちゃんと理由があります。
どんな原因によっておでこにニキビができやすくなるのか知っておくと、予防に役立ちますよ。
ホルモンバランスの乱れ
生活習慣の乱れや生理周期の関係でホルモンバランスが乱れると、男性ホルモンが活発になります。
男性ホルモンには皮脂腺機能を高め、皮脂の分泌を促す働きがあるので、ホルモンバランスが乱れ男性ホルモンが活発化すると皮脂によるニキビができやすくなるのです。
思春期にTゾーンにニキビができて悩んだ経験はありませんか?
思春期もホルモンバランスが不安定なので、皮脂が多く分泌されやすいのです。
大人になっても生理やストレスなどでホルモンバランスが不安定になると、おでこにニキビができやすくなってしまうというわけですね。
脂肪分の摂り過ぎ
揚げ物、脂身の多い肉類、乳製品は脂肪分が多くたくさん食べすぎると皮脂の分泌を増やしてしまいます。
現代の食事は和食よりも欧米化したメニューが食卓にのぼることが多いです。
高カロリー・高脂肪の食事は皮脂を増やし毛穴をつまらせておでこのニキビの原因になる可能性があるので、脂肪分の摂り過ぎには気をつけましょう。
体脂肪は皮脂の材料になるので、皮脂を増やす原因になるのです。
おでこに触るクセがある
おでこは人目につきやすい部分なので、触ってしまったりすることもあるでしょう。
「前髪乱れてないかな?」と、髪を頻繁に直したりすることもあると思います。
指はあらゆる場所に触れるので雑菌がたくさん付着しています。
そのような指でおでこに触れると毛穴から雑菌が入り込み、中で炎症を起こしてニキビができる原因になることがあるのです。
指でおでこに触らなくても前髪が長く、毛先がおでこに触れていることが原因になっておでこニキビができることもあります。
髪の毛も外気に触れてほこりや雑菌が付着しているので、おでこに触れることが多いとニキビの原因になりやすいです。
シャンプーのすすぎ残しで髪にシャンプーの成分が残っていて、それがおでこに触れることが原因になる可能性もあるでしょう。
主にこのようなことがおでこニキビの原因といわれていますが、他にも整髪料のついた髪が触れることや睡眠不足なども原因と考えられています。
おでこニキビ改善におすすめのスキンケア方法
ニキビは皮膚科で治療してもらう方法もありますが、軽い症状のニキビがぽつっとできたくらいなら自宅できちんとスキンケアをして改善を目指してもいいでしょう。
自宅でできるおでこニキビにおすすめのスキンケア方法をご紹介します。
脂っぽいおでこは最初の段階で洗う
顔は場所により汚れ方も違うし乾燥のしやすさも異なります。
額は皮脂でベタベタとしやすく、逆に目元・口元は乾燥しやすい部分です。
おでこはベタベタとした皮脂をしっかりに落としたいので、できたてのきめ細かくフレッシュな泡でしっかり洗います。
最初に脂っぽいおでこから洗い、乾きやすい部分は泡を転がす程度に洗顔すると脂っぽい場所と乾きやすい場所の皮脂が洗顔後に均一になりやすいのです。
おでこの皮脂は残しすぎもニキビの原因になりますし、落としすぎも乾燥によるニキビの原因に。
泡を使って洗うこと、最初の段階でしっかりめに洗うことで肌に残る皮脂がちょうどいいバランスになるのです。
きちんと保湿をする
おでこがベタベタするからといっても化粧水も乳液も使わず、保湿をしないのは絶対にNGです。
ただ、皮脂の多い場所にも乾きやすい場所に合わせてオイル成分の入った化粧水を使うのは、あまりおすすめではありません。
油分は毛穴をつまらせたり、アクネ菌のエサになりやすいので、おでこがベタベタするのに更に油分を足すのはニキビの原因になることがあります。
おすすめなのは化粧水の2種類使い。
おでこはオイルフリーの化粧水、他の場所はオイル成分も入っている化粧水でしっかり乾燥予防をします。
最後の仕上げに乳液や美容オイルを使い、うるおいが逃げるのを防ぎましょう。
おすすめは美容オイルです。
植物由来の良質なオイルは肌に優しく余計な負担を与えにくいんですよ。
おでこニキビの原因はオイリー肌だけが原因ではありません。
肌質に合わせてオイルの使い方を工夫してみましょう!
・混合肌の場合…洗顔後にオイル2滴、化粧水を使ってから再びオイル1滴
・乾燥肌の場合…化粧水にオイル3滴混ぜて使い、再び最後に1~2滴のオイル
おでこニキビの皮膚科での治療方法
自宅でスキンケアをしておでこニキビの改善も目指せますが、おでこニキビの数が多かったり炎症を起こしてしまっているならニキビ跡にならないように皮膚科で治療するのがおすすめです。
面皰圧出(めんぼうあっしゅつ)
面皰圧出とは、ニキビの中の膿みを強制的に押し出す治療のことです。
ふつう、ニキビは触らず潰さないようにといわれていますが、病院で行う方法はきちんと衛生面を徹底している治療なので素人がニキビを潰すのとはわけが違います。
軽い症状のおでこニキビがポツポツと複数できている場合は、ニキビを潰す処置が施されることもあるでしょう。
おでこニキビの治療に使われる塗り薬
おでこニキビの症状、肌質によっても処方薬は変わってきますが、おでこニキビの治療にはこのような塗り薬が処方されます。
【ダラシンTゲル】
抗生物質が含まれる塗り薬で、おでこニキビが炎症を起こしている場合に使われます。
ダラシンTゲルはニキビの治療に特化した薬で、同じような効果を持つアクロマイシン、ゲンタシンと比べてもより効果的な改善効果をのぞめます。
【ベシカム】
非ステロイド抗炎症薬で、炎症を起こしたおでこニキビの症状を緩和します。
アクネ菌の活動をおさえる効果で、徐々にニキビの症状を緩和していく効果があります。
【ディフェリンゲル】
皮膚の角化をおさえてニキビの進行を抑えます。
比較的軽い症状の場合に使用しますが、塗り始めに肌の乾燥を感じることがあります。
乾燥は一時的なもので、徐々に乾燥の症状は軽減されていくので安心してください。
塗り薬の種類はほかにも色々ありますが、よく処方される代表的ともいえる塗り薬について一部をご紹介しました。
おでこニキビ治療の飲み薬
皮膚科ではおでこニキビに塗り薬のみ処方される場合もありますが、飲み薬も処方されることもあります。
菌の繁殖をおさえる抗生物質、炎症を鎮める薬、ホルモンバランスを整える薬、皮脂を抑える薬、ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB6など。
漢方に力を入れているお医者さんなら漢方薬を処方することもあります。
ニキビに効果が期待できる漢方薬は、「当帰芍薬散」「十味敗毒湯」「黄連解毒湯」「排膿散及湯」「清上防風湯」など。
漢方は体質と症状によって処方されるものが異なるので、お医者さんにどのような漢方が処方されるのか聞いてみましょう。
まとめ~目立つおでこニキビの原因をしって正しい治療を~
おでこニキビは食・生活習慣、シャンプーのすすぎ残し、ホルモンバランスなどさまざまな原因があることがわかりました。
どの原因でおでこニキビができているのか、参考になったでしょうか?
自宅でも正しいスキンケアをすることも大切です。
ただ、炎症がひどい場合や数の多いニキビは自力で治すよりも、皮膚科の治療に頼ったほうが治りが早いこともありますよ。
ニキビはれっきとした「皮膚病」のひとつなので、「ニキビくらいで」と思う必要はありません。
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