カサカサとした乾燥肌は刺激に弱く、ピリピリ、むずむずと違和感や痛みを感じる方も多いでしょう。
さらに化粧ノリも悪く気分が乗りませんよね。
きちんとケアをしているつもりでもなかなか改善してくれない乾燥肌。
なぜ肌は乾燥してしまうのでしょうか?また、よかれと思ってやっているケアが乾燥肌を加速させる「勘違い保湿」ということも…?!
今回は知っておきたい乾燥肌の基礎知識と、今日から注意したい勘違い保湿について詳しく紹介します。
乾燥肌の原因とは?
肌の乾燥にはさまざまな要因が絡んでおり、一つに絞ることはできません。
乾燥を改善していくために原因をしっかり把握しておきましょう。
①皮脂の減少
皮脂は若いころはたくさん分泌されますが、年齢を重ねると分泌量が減ってしまいます。
皮脂は皮膚の表面を覆い水分が蒸発するのを防ぐ「天然の保湿クリーム」のような役割をしているので、皮脂の分泌が減ると水分の蒸発を防ぎ切れず乾燥を引き起こしてしまうのです。
また、皮脂の分泌量の減少は皮脂膜の減少にも繋がります。
皮脂膜とは汗と皮脂が混ざってできるもので、肌のなめらかさや柔らかさの維持や角質が剥がれるのを防ぐ働きがあります。
肌を守る皮脂膜が減少することでも乾燥が悪化してしまうのです。
皮脂を分泌する「皮脂腺」は口元、目元には少ないので特に乾燥しやすい分部でもあります。
②擦り洗い
体を洗う時、垢もしっかり落とそうとナイロンタオルなどで擦り洗いしていませんか?
ゴシゴシと洗うと垢や汚れがしっかり落ちそうなイメージはありますが、肌にとってかなり大きな負担やダメージになってしまいます。
強く擦り洗いをすると必要な皮脂や皮脂膜、角質を落としてしまい肌のバリアが壊れて敏感な状態に。
バリア機能の低下、皮脂を強制的に落としてしまうことで乾燥を招きます。
顔を洗うのも同様で、乾燥肌の方には刺激の強い洗顔ブラシなどはおすすめできません。
洗顔料をしっかり泡立てて、やさしく洗い流しましょう。
③栄養の偏り
インスタント食品、レトルト食品、ファーストフードに頼ってばかりいたり自炊をしていても栄養のある食材を使っていなかったりすると栄養が偏ってしまいます。
ダイエットで食事制限している方も栄養不足に陥りやすいので注意が必要です。
特に、肌の再生や修復をし健やかさを維持するビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB6は不足すると肌荒れや乾燥肌になりやすく、刺激に弱い敏感肌になってしまうのできちんと摂取することを意識しましょう。
<ビタミンが含まれる食材一例>
・ビタミンC…パプリカ、ゆず、アセロラ、ゴーヤ、ブロッコリー、柿、いちご、モロヘイヤなど
・ビタミンB2…レバー、納豆、魚卵、卵、モロヘイヤ、海藻類など
・ビタミンB6…まぐろ、ニンニク、酒粕、鶏肉、カツオ、ピスタチオ、牛レバーなど
また、肌の材料になるたんぱく質や皮脂のもとになる脂質の摂取も大切です。
たんぱく質や脂質は卵や乳製品、肉類などから摂取できます。
肉は脂身の多いものは逆に皮脂を増やし過ぎたり、肌トラブルのもとになるので適度に脂質が含まれる赤身肉を選ぶのがおすすめです。
④エアコンのきいた部屋にいる
職場や家で常にクーラーや暖房がきいている生活をしていると、エアコンから出る風で肌の水分が奪われてしまいます。
夏でも冬でもエアコンが稼働することで部屋が乾燥するので、肌の乾燥も加速してしまうのです。
対策としては加湿器を上手に活用して、湿度を保ってあげることが大切。
⑤女性ホルモンの減少
女性ホルモン(エストロゲン)は女性らしい体を作るホルモンですが、コラーゲンやヒアルロン酸を作るサポートをする働きもあります。
肌のうるおいや弾力、ハリを保つのに必要なものなので、女性ホルモンの分泌量が減少すると肌内部のコラーゲンやヒアルロン酸が減少し肌は乾燥しやすい状態になってしまうのです。
女性ホルモンは加齢によって減少するので、女性ホルモンの減少による肌の乾燥はエイジングサインのひとつと言えるでしょう。
また生理周期でも女性ホルモンのバランスが変動します。
周期によってスキンケアを変えることで肌トラブルの減少にも繋がるので意識してみるといいでしょう。
あなたの保湿ケアは正しい?「勘違い保湿」とは
肌の乾燥対策に毎日しているケアが実は肌の水分を逆に奪う「勘違い保湿」ということがあります。
もし勘違い保湿をしているなら、いくらケアしても肌はうるおいません。
あなたのケアは大丈夫でしょうか?
多くの人が間違いやすい勘違い保湿の例はこちらです。
①乾燥が気になるたび化粧水を付ける
乾燥しているということは水分を与えないといけないのに間違えてるなんて意外ですよね。
化粧水はほとんどが水でできていて、肌に付けても蒸発していくため保湿効果はあまり高くないんです。
日中、乾燥が気になったらスプレーなどで化粧水をふきかけるケアをしている方もいますが、化粧水が蒸発する時に肌の水分も一緒に持っていかれてしまうので余計に乾燥を招きます。
何度も付けると肌の保湿成分が溶け出してしまい、より乾燥しやすい状態にしてしまうので要注意。
どうしても気になる方は化粧水の後に乳液やクリームも塗って水分の蒸発を防ぎましょう。
また、保湿効果の高いミネラル成分配合のファンデーションでメイクするのもおすすめです。
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②しっとりタイプの洗顔料を使っている
肌の乾燥が気になる方は洗顔料もしっとり系のものを使っている方が多いと思います。
しっとりタイプの洗顔料は油分も配合されているものが多いので洗い上がりはしっとり仕上がるのは確かなのですが、これは油分によるもの。
洗顔をした後は化粧水、美容液で保湿ケアをしますが洗い上げた後に洗顔料の油分が顔に残るので化粧品の美容成分や水分が皮膚の表面でほとんど弾かれてしまい、必要な水分や美容成分が肌の奥に届けられなくなってしまいます。
せっかく配合成分の良い化粧品を使っていても、洗顔料の油分の影響で浸透しにくくなってしまったら乾燥対策をしていても意味がありません。
肌にやさしい成分でできた洗顔料をしっかり泡立てて、さっぱり洗いあげるのがおすすめ。
もちろん洗顔後はしっかり保湿ケアを行いましょう。
③シートマスクを長時間使っている
シートマスクを使うこと自体は悪くないのですが、使っている時間がキモです。
長くシートマスクを付けていたほうがより美容成分や水分を浸透させられるような感じがしますよね。
剥がすころにはシートマスクが乾いてふちの方がペリペリになってしまっているという方もいると思います。
ここまで長くシートマスクを付けていると、化粧水と一緒に肌の水分も蒸発して保湿ケアをしているのに乾燥させてしまうという結果に。
必ず商品の説明書きを読んで正しい時間で使う必要があります。
このような間違えた勘違い保湿を続けていると、下記のような肌トラブルの原因になるので注意が必要です。
・慢性的な乾燥肌
・敏感肌(乾燥によるバリア機能の低下から)
・インナードライ※
・小じわ
・角質の蓄積
・毛穴つまり、角栓
・開き毛穴
・ターンオーバーの低下
・たるみ(乾燥によるハリ低下から)
※インナードライとは肌の表面はべた付いているのに肌内部は乾燥している状態。
肌が乾燥すると外部刺激から皮膚を守ろうと過剰に皮脂が分泌されることがあります。
乾燥肌を改善する方法
乾燥肌の改善には外側と内側の両方からのケアを取り入れるのが効果的です。
①洗顔方法に気を付ける
乾燥肌の人は洗顔料を使った洗顔は夜だけで十分です。
朝・晩ともに洗顔料を使っている方は皮脂を落とし過ぎてしまっている可能性があります。
朝はぬるま湯でやさしくすすぐ程度にし、適度に肌に皮脂を残しましょう。
どうしても皮脂が気になる部分だけ洗顔料をよく泡立て、泡洗顔をしてください。
②美容液を使う
美容液は使うとベタベタしたり重たい感じがしてあまり使いたくないという人もいるのですが、きちんと保湿ケアをするなら美容液は欠かせません。
美容液は化粧水と比べても美容成分の濃度は段違い。
「肌の栄養ドリンク」と言っても過言ではないでしょう。
化粧水と乳液だけのケアしかしていなかった方は、保湿成分入りの美容液をプラスしてください。
美容液は成分量、濃度が濃いだけに価格が高めですが、25歳を過ぎたら肌への投資として取り入れるべきです。
ぜひ、乾燥対策やエイジングケアにプラスしてください。
③いつものお手入れにオイルをプラス
化粧品はセラミド、コラーゲン、プラセンタ、ヒアルロン酸などの保湿成分が豊富なものを使いましょう。
今使っているものが保湿タイプではないなら、思い切って保湿タイプ、保湿成分メインのものに変えてください。
そして、さらに美容オイルをプラスします。
美容オイルは肌に不足した皮脂を補い、水分と皮脂のバランスを整えてくれるアイテム。
化粧水、美容液、オイル、乳液・クリームの順番で使うことでしっかり水分を閉じ込め、肌のうるおいを取り戻してくれます。
④規則正しい生活でホルモンバランスを整える
ストレス、睡眠不足、食生活の偏りでホルモンバランスが崩れます。
女性ホルモンの減少は乾燥肌に繋がるので、規則正しい生活をして女性ホルモンを減らさないように気を付けましょう。
加齢で女性ホルモンが減少している方は、女性ホルモンの働きに似た大豆イソフラボンを補うのもおすすめです。
大豆製品を毎日の食事に取り入れると良いでしょう。
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まとめ~勘違い保湿は今日でおしまい!正しいケアで脱乾燥肌を目指そう~
肌の乾燥は肌トラブルを招くのはもちろんのこと、エイジングサインをつくる原因にもなるのでしっかりと対策をしていきましょう。
これまで勘違い保湿をしていた方は今日から毎日のケアを見直して!
規則正しい生活を送りながら、オイルや美容液をプラスしたスキンケアで徹底した保湿ケアを行い、うるおう肌を取り戻しましょう。
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