昔から日本人に親しまれてきた飲み物、「甘酒」。
神社に初詣に行った際などに、甘酒が振舞われている光景を目にすることも多いですね。
しかし最近では「1日1杯の甘酒が美肌を作る」と、甘酒が女性たちの脚光を浴びはじめ、美容目的で日常的に甘酒を飲む人が増えてきました。
そこで今回は、甘酒に含まれる肌にいい成分や1日の摂取量の目安、ベストな摂取タイミング、美肌のための甘酒の選び方のコツなど「甘酒の美肌効果」について詳しくご紹介していきます。
せっかく甘酒を飲むなら、美肌にもっとも効果的な飲み方をして、甘酒効果を存分に肌に取り入れましょう!
「飲む点滴」甘酒に含まれる美肌成分
発酵食品が美容健康にいいことは広く知られていますが、甘酒も麹を発酵させて作った発酵食品のひとつです。
発酵段階でビタミンや酵素などの成分が発生し、美容や健康にとてもいい作用を及ぼします。
とくに女性の注目を集めているのが、甘酒の持つ美肌効果。
よくテレビや雑誌などのメディアで、甘酒は「飲む点滴」とか「飲む美容液」などと紹介されているように、甘酒には肌にいい成分が豊富に含まれているのです。
では、具体的に甘酒のどんな成分が美肌効果をもたらしてくれるのか、くわしく見ていきましょう。
ビタミンB群
ビタミンB群は肌の健康には欠かせない栄養素。
甘酒には、皮脂の代謝をコントロールしてニキビを防ぐビタミンB2、新陳代謝を促してハリ・つや・うるおいをもたらすビタミンB6、貧血や睡眠不足を予防して肌の健康を保つビタミンB12などが含まれています。
必須アミノ酸
肌や髪、爪、筋肉など、人の体を構成するたんぱく質は、若さを維持するために必須の栄養素です。
このたんぱく質は何種類ものアミノ酸から構成されているため、とくに体内で作ることのできない「必須アミノ酸」は積極的に食事から摂取したい成分。
甘酒には、美肌作りの基礎となるこの必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
コウジ酸
「コウジ酸」というと、化粧品に配合されている美白成分を思い浮かべる人もいるかと思いますが、甘酒の米麹にはこのコウジ酸が豊富に含まれているため、甘酒を飲むことでメラニンの生成を抑えてシミやそばかす、ニキビ跡などの肌トラブルを予防改善することが可能です。
スフィンゴ脂質
甘酒に使用される酒粕には、「スフィンゴ脂質」というセラミドの一種が含まれています。
スフィンゴ脂質によって角質層にうるおいが保たれ、肌の乾燥を緩和してターンオーバーを整えることが可能。
これにより、シミやくすみ、目の下のクマなどを防ぐ効果が期待できます。
エルゴチオネイン
甘酒に含まれる「エルゴチオネイン」は非常に優れた抗酸化作用を持ち、肌の酸化を防いでたるみ、ほうれい線、小じわ、クマなどのあらゆる老化から肌を守ります。
また、紫外線ダメージによる「光老化」を抑える効果もあるので、シミやそばかすの予防にも効果的。
エルゴチオネインはさまざまなエイジングケア化粧品にも配合されている成分ですが、甘酒を飲むことで効果的に摂取できますよ。
リパーゼ
甘酒には美容にいい100種類もの酵素がたっぷり含まれています。
その中のひとつ「リパーゼ」は、体の代謝をアップさせて痩せやすい体を作るダイエッターにはありがたい酵素。
このリパーゼによって代謝がよくなることで肌のターンオーバーも活性化し、健康肌のベースを作ってくれます。
甘酒で得られる美肌効果とは
このように、甘酒には、シミ・たるみ・シワの3大老化に加え、クマ・ニキビ・毛穴などの肌トラブル全般に効果的な成分がたっぷり含まれており、まさに「飲む点滴」、「飲む美容液」という名に恥じない美肌効果が期待できるのです。
甘酒を習慣にすれば、日々これらの優れたアンチエイジング成分を摂取できるので、肌老化を遠ざけて年齢よりも若い肌を維持していくことも可能になりますよ。
甘酒のカロリーは100gあたり、およそ81kcalと飲み物の中では低めなのですが、糖質に関しては100gあたり17.9gと高めなので飲み過ぎは避けたいところ。
上記のような美肌効果を得るには、毎日どのくらいの量を飲めばよいのか、見ていきましょう。
甘酒は1日にどのくらい飲めばいい?
甘酒の美肌効果を十分に得るには、コップに1日1杯(200ml程度)の甘酒を飲むことをおすすめします。
もし、一度にそんなに飲めないという人は、2回や3回に分けて飲んでも問題ありません。
また、甘酒の強い甘味が苦手な人は、生姜を少し混ぜてみたり、豆乳で割ってみたりして、飲み方を工夫してみましょう。
生姜は体を温める温熱作用がありますし、豆乳には女性にうれしいイソフラボンが豊富に含まれているので、甘酒と合わせて飲むことでさらなる美容効果が期待できますよ。
甘酒を飲むタイミングは?
甘酒はいつ飲むかによって体への効果が変わってきます。
甘酒は糖質が多く、飲んですぐにエネルギーに変換されるため、朝から元気に活動する人は朝食時に飲むのがおすすめ。
運動をする人や、仕事で外回りをする人など、お昼にエネルギーをチャージしたい人は昼食時に飲むといいでしょう。
また、甘酒にはリラックス効果や疲労回復効果が期待できるので、夜寝る前に飲むと安眠効果が得られるというメリットがあります。
自分の生活サイクルに合わせて、1番効果を感じやすいタイミングで飲むようにしましょう。
美肌に効く!美容のための甘酒選びのポイント
甘酒には「酒粕タイプ」と「米麹タイプ」の2種類があります。
酒麹タイプの甘酒はわりとお酒の香りが強く、アルコールも少し混じるため、お酒の飲めない女性は苦手に思うかもしれません。
また酒麹タイプには基本的に砂糖が加えられています。
一方、米麹タイプの甘酒はでんぷんの自然な甘さがあり、酒臭さもないため非常に飲みやすいのが特徴。
飲む点滴という言葉も一般的に米麹甘酒を指しています。
そのため、甘酒を選ぶ際はできるだけ「米麹タイプ」を選ぶのがいいでしょう。
また、甘酒は米麹タイプでも砂糖が加えられている商品があります。
毎日継続して飲むものですから、砂糖入りのものはあまり好ましくありません。
お店でしっかり成分表示を見て、砂糖が入っていないかどうか必ず確認するようにしましょう。
美肌目的で甘酒を購入するときのチェックポイントは、「米麹タイプ」であることと、「砂糖が無添加」の2点。
甘酒の美容効果を最大限に得るためにも、ぜひこの2点を意識して選んでみてください。
まとめ~1日1杯の甘酒で肌トラブルのない美肌作りを始めよう~
美肌作りの方法としては、化粧品やサプリメントなども効果的ですが、甘酒の持つ自然のパワーで体の内側から肌の活力を高めていくのは非常に理にかなった方法です。
甘酒は肌だけでなくカラダ全体にいい作用を及ぼしますので、ぜひ健康&美容ドリンクとして1日1杯の甘酒を日々の暮らしに取り入れてみてくださいね。
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