女性の半数以上が使用しているという「おりものシート」。
数々のメーカーから多くの種類のおりものシートが発売されており、「おりもの用ナプキン」や「おりものライナー」という名前でもよく見かけますね。
ですが「かゆい」「ムレる」「かぶれる」など、おりものシートが原因で不快な症状に悩む人も少なくありません。
女性にとっては非常に便利なおりものシートですが、こうしたトラブルがあると、「毎日つけるのは体によくないのでは?」と不安になってしまいますね。
今回は、おりものシートを毎日使ってもいいのかどうか…の疑問にお答えし、あわせて「おりものシートの正しい使い方」「商品選びのポイント」などをくわしくお伝えします。
この記事でわかること
おりものシートを毎日使うのはよくないって本当?
おりものが増える時期には、とても頼りになる「おりものシート」。
ですが今は「ショーツの汚れ対策に毎日おりものシートをつけている」という女性も多いようです。
おりものシートを毎日使っても、体や肌に悪影響はないのでしょうか?
ここでは、おりものシートのメリットとデメリットを紹介しながら、毎日することの良し悪しについてご説明します。
おりものシートの必要性とは
おりものシートは、毎日欠かさず使用するという人がいる一方で、まったく使わないという人もいます。
本来、おりものシートとは、おりものの量が多い日や水っぽいおりものが出る日などに、下着を汚さないために使用するもの。
でも、生理前の時期や生理の周期が不安定な場合に、生理の血が下着に付着するのを防ぐために使う人もいますし、災害時など特殊な状況でショーツが替えられないときにも、おりものシートが役立ちます。
また、更年期の女性であれば、重い荷物を持ち上げたときやクシャミをしたときなどに、少量の尿漏れが気になる人もいると思いますが、尿漏れ用のパッドを使うほどではない…という場合におりものシートが重宝します。
念のためにおりものシートをつけておけば、万が一のときも安心なので「外出のときはおりものシートが必須」という人もいるでしょう。
このように、おりものシートはさまざまな目的で幅広く使用されています。
大きさや厚みのほか、おりものの吸収に適した構造だという点。
そのため、生理の出血や尿漏れ対策として使う場合、量が多過ぎるとモレの原因になります。
あくまで「少量の出血や尿漏れの備え」として使用するのが無難です。
おりものシートは毎日使ってもいい?
おりものシートのいちばんのメリットは、下着を汚れからガードしてくれるところです。
肌に直接ショーツを身につけていると、付着したおりものが洗濯でもキレイに落ちなかったり、1日中汚れたショーツで過ごさなければならなかったりするので、おりものシートでこれらの悩みを解消できるのは助かりますよね。
ただ、おりものシートには便利な面だけでなく、デメリットもあります。
それは、人によってデリケートゾーンが痒くなったりかぶれてしまったりすること。
また、シートがムレて嫌な匂いが発生してしまうことも。
そこで気になるのが「おりものシートを毎日使ってもよいのか」という点です。
実は、おりものシートを毎日使うこと自体は、とくに悪いことではありません。
ですが、夏場など汗のかく時期は、おりものシートがムレて雑菌が繁殖しやすいので注意が必要です。
体の抵抗力が落ちているときは、雑菌によって痒みやかぶれが出やすくなるだけでなく、膣トラブルを起こしてしまうこともあるので用心しましょう。
夏以外の季節でも、長時間同じシートを使い続けるとやはり不衛生になり菌がわきやすいので、気をつけなければなりません。
おりものシートを毎日使うのであれば、正しい使い方をしてつねに清潔を保っておくことが大切です。
おりものシートの正しい使い方
それではさっそく「おりものシートの正しい使い方」をチェックしていきましょう。
おりものシートの使用頻度&交換のタイミング
おりものシートを使用するうえで重要なのが「交換のタイミング」です。
汚れたシートを付けっぱなしにしておくと、皮膚の痒みやかぶれ、膣炎や膀胱炎など、さまざまなトラブルを招くリスクがあるので絶対に避けましょう。
おりものシートは、トイレに行くたびに交換するのが望ましいです。
汚れたら替えるのはもちろんですが、目に見える汚れがなくてもムレの原因になるため、日中に2~3回は取り替えるようにしましょう。
おりものシートの使用頻度については、上記のとおり毎日使ってはいけないということはありません。
ただ、体調を崩している日などは炎症やトラブルを起こしやすいため、おりものシートの使用は控えた方が無難です。
おりものシートを使う上での注意点
もし使用中に皮膚のかゆみ、かぶれ、赤みなどが発生したら、おりものシートの使用をいったん中止しましょう。
そのまま使い続けていると、症状をさらに悪化させてしまう危険があります。
おりものが気になってシートを使いたい場合は、たとえば布製のおりものシートなど、肌にやさしい素材のものを使うのがベストです。
敏感肌の人はおりものシートの使用には注意を払いたいところ。
皮膚トラブルが起こりやすい体質のため、汗をかく時期の使用は必要最小限に抑えたり、おりものシートの素材に配慮したりして、皮膚にできるだけ刺激を与えないようにしましょう。
また、おりものシートをつけたショーツの上から、きついガードルやスキニーといった締め付けの強いものを身につけないことも重要。
あまりタイトなパンツ等を上から履くと、通気性が悪くなりムレやすくなってしまいます。
もうひとつ、おりものは体調不良のときやホルモンバランスが崩れているときに増える傾向があります。
そのため、睡眠や食事に気を配り、体に疲労を溜めないように気をつけましょう。
これなら毎日使える!おりものシートの選び方
おりものシートで起こるかぶれなどの不快な症状を防ぐには、シートの選び方が重要です。
ポイントは「肌へのやさしさ」。
ここでは、「毎日使える」を基準におりものシートの選び方のコツをお話しします。
素材で選ぶ
デリケートゾーンに直接触れるおりものシートは、素材がとても大切。
おりものシートに使われている化学繊維や化学薬品によって、かぶれや発赤が生じてしまう例は意外に多いです。
安い紙製のおりものシートのなかには、高分子吸収剤、塩素系漂白剤、人工香料といった成分が使用されているものも多く、これらが数々のトラブルの原因になると懸念されています。
ケミカルな素材が肌に合わない人は、天然コットン100%のおりものシートやオーガニック素材の布シートなどを選ぶのがおすすめ。
こうした安全な素材でできた肌にやさしいおりものシートなら、皮膚や膣のトラブルを緩和でき、敏感肌の人や妊娠中の女性にもぴったりです。
機能性も重視
市販のおりものシートは、使いやすい工夫がされている商品がたくさんあります。
通気性のよい構造にしてムレを防いだり、肌触りにこだわり肌ストレスを軽減したり、使用後の捨て方まで考えて製品づくりをしているものも多いので、これらの機能性も考慮して選ぶとよいでしょう。
毎日のおりものに異変を感じたら…?
おりものは女性にとって、体からのサインのひとつ。
臭いや色などに異変が生じたときは、なにかのトラブルや病気が考えられる場合もあります。
そもそも「おりもの」の正体とは?
おりものは膣や子宮からの分泌物です。
細菌の侵入を防ぐなど膣の自浄作用に役立っているほか、受精のサポートもします。
おりものはホルモン周期や服薬状況などに影響されやすく、量や形状や色に変化が見られることもしばしば。
以下のような異常がなければ、心配のいらないケースも多いです。
おりものに異変を感じたらどうする?
・通常より臭いがキツい
・急に量が増えた
・陰部に強いかゆみがある
こような場合は、病気の可能性も考えられます。
とくに多いのが「腟カンジダ」で、酒かすやカッテージチーズのような白いおりものが出たり外陰部に強烈なかゆみが出たりするのが特徴です。
ほかにも、膣炎や子宮腟部びらんなどの病気でおりものに異常が出ている可能性もあるので、おりものの異常を感じたら早めに婦人科を受診しましょう。
【まとめ】おりものシートを毎日使う場合は使い方・選び方に注意
おりものシートは非常に便利なものですが、使い方や選び方によってはトラブルの発生につながるので注意が必要です。
こまめに取り替えたり、肌にやさしい素材のものを使ったりして、できるだけ安全な使用を心がけましょう。
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